街の灯 「PLUS+ アンカー」の話 その20 「PLUS+ アンカー」って?

カフェを切り盛りし始めて、雅子さんは

「このカフェでプラスできるのは『縁』だ」

と思い始めた。石巻のイタリアン・レストランとつながったのも『縁』だし、牡蠣の養殖者から新鮮な牡蠣を共同購入するようなったのも「縁」である。市職員の早朝勉強会も、ざっくばらんな飲み会もすべて「縁」。そして、集った人たちはそれぞれ勝手に自分の「縁」を広げている。
いや、実は筆者が川口夫妻と出会ったのも「PLUS アンカー」だった。早朝勉強会に参加したときが初対面である。その出会いがなければ、この「きりゅう自慢」も生まれていない。

1人旅が好きな貴志さんは、1人でいることを好む。若い頃は

「1人で出来る仕事がいいなあ。林業? 長距離ドライバー? それとも作家?」

と考えていた。その性格はいまだに変わらない。
だが、「PLUS アンカー」に関わるようになって、少し自分が変わり始めたような気がしている。

「すべてのことにいえますが、何かをひと手間加えてやると花開く、ってことが多いですよね。私を含めてですが、自分1人ですべてが出来る人はいない。ヒト、モノ、コトと出会ってはじめて新しい何かができるようになると思うんです」

「UNIT KIRYU」を一緒に始めた川村徳佐さんは、「PLUS アンカー」で出会った人に

「会ってみませんか?」

と勧められて一緒に食事をしたのが最初の出会いである。いまから1年ほど前のことだ。ずっと官と関わることがなかった貴志さんにある市職員を紹介し、官民が連携することがまちづくりには必須だ、と思わせたのも「PLUS アンカー」で出会った人だった。
だからいま、こう思う。

「不動産業をやりながら、何となく自分には欠けているものがあると感じていたんです。でも何が欠けているのか分からなかった。『これが欠けていた』と教えてれたのが『PLUS アンカー』なんです」

「PLUS アンカー」は「縁」が生まれる場所である。ここで生まれた「縁」は、きっと他の場所で新しい「縁」を生み出し、人と人を結びつける。それがまた次の「縁」を造るに違いない。そのネットワークがどんどん広がれば膨大なエネルギーを生み出すはずである。
筆者にとって「PLUS アンカー」は、そう思えるカフェなのだ。

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